3-2 立体視の仕組み―平行法―

平行法では「照準」(1.ものが見える仕組み(照準)参照)を紙面よりも遠くにします.
図3-2 ステレオグラム(平行法)

皆さんは立体視をうまく見れますか?よく,立体視の見方の説明で「右目で右の点を見て左目で左の点を見る」と書いてありますが,要は図3-2のように照準を紙面よりも遠くに持っていけば良いのです.こうすると左右の目で違うものを見ることになるので,2つの点は2倍の4つになります.照準の距離をうまく調整すれば内側の2つの点が重なって3つになり絵が立体的に見えるようになるのです.

慣れるまでは難しいかと思います.なぜ難しいかというと,照準を絵よりも遠くの位置に合わせているのに,焦点は絵の位置に合わせなければならないからです.照準が合ってステレオグラムの点が3つに見えるていても,その絵をクッキリ見ようと焦点の位置をずらす時に,ついつい照準も動かしてしまうのです.コツはリラックスして力を抜くことです.そして照準を合わせたまま絵を前後に動かしてみましょう.人の目はクッキリと物が見える位置に自動で焦点の位置を合わせようとします.慣れてくれば簡単に焦点を合わせることができるようになるはずです.

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